【エッチ小説】秘密のえっちな趣味? or エッチなアルバイト?~大学生チャットレディ。(1話)
電車、遅れちゃった! 急いで帰ってきたのに!
と。
家の鍵を開けて閉めるなり、慌てて部屋に駆け込み、パソコンのスイッチをオン!
靴も揃えず、カバンもその辺に投げ飛ばして、私はパソコンデスクの前にある椅子に身を沈める。
実は大学を出る時、同じ学部の友達からは、
――ねえ、今日さ、授業終わったら、遊ばない?
なんて誘われたけど、バイトがあるから、って言って、断ってまっすぐ家に帰ってきたわけで。
バイトがある、なんて。
それは嘘でもなくて、また、……本当でもない、ハナシ。
きぃいん……と音を立てて、パソコンが起動する。
夕焼けが画面に反射して眩しくて、まだ早いけど、カーテンを閉める。
私は携帯で時間を確認する。――約束の時間まで、あと、5分。
あと、5分。
ほっ、と息を吐き、深呼吸をした。
……実は、私には、誰にも言えない、シュミがある。
右手でパソコンのマウスを操作しながら、左手で机の引き出しにそっと触れる。
ここに、入っているモノ。
それは、昨日わざわざ郵便局の局留めで受け取った、"あの人"からもらった、"荷物"。
考えるだけで、胸のドキドキが、止まらなくなる。
私の右手は何かに急かされるかのように、次々と画面のリンクをクリックしてゆく。
そうして、ログイン画面。
あと、3分。
急いで、ログイン。そのまま、カメラチェック画面。パソコンの上に置かれたカメラが、私と、私の住むベッド一つの六畳一間を映し出す。
カメラに向かって、にっこり、微笑む。
そうして、あいうえお、と声を出し、音声マイクのチェック。
おっけい!
にっこりカメラに笑いかけて、ログインボタンを押す。すると早速、ぴぴぴっ! と、着信音が鳴った!
受信ボタンを押すと、ポップアップウィンドには、ジャージ姿の男性の胸から下の部分が映し出されていた。
いつものブルーのソファに、ゆったりと腰かけている彼。
<やあ、こんにちは。時間通りだね。ありがとう>
「やっほ! 今日も待ち合わせ、アリガト、ね!」
かたたたたたたっ、と打ち込まれた文字に、私は手を振って笑って返した。
――そう。
私の、バイトのようで、シュミのようなこと。それは、チャットレディの、お仕事だった。